皆さんは世界最古のピラミッドと聞くとドコの国のピラミッドを思い浮かべるだろうか。
エジプトのピラミッドで4500年前に建造されたという。
しかし、それよりも遥か昔に建造された可能性のあるピラミッドがインドネシアで発見されたらしいので行ってみた。
そのピラミッドは2万8千年前に建造された可能性があると言う。
そんな説が立証されればアジアの歴史に花開き、世から注目を浴びる事になるだろう。
世界最古のピラミッド、グヌンパダン遺跡へ
日本からの行き方を調べてみても情報が出てこない。
なので、とりあえず、ジャカルタへ行き、チアンジュールかスカブミ辺りまで行く事になるだろう。
しかし、バリ島でも過ごしたいという自分のわがままを優先して、わざわざバリ島経由で向かい、ジャワ島往復をする旅に出た。
効率よく行くならジャカルタ経由で行くべきだろう。
とりあえずバリ島では毎度お世話になっている空港近くのビリーペンダワホームステイで一泊し、翌日にデンパサールにあるウブンバスターミナルへと向かった。
私には時間がある。言い換えれば時間しかないのだ。
会社は8日間ほどの年末年始休みで、私の通常の週2回の休みを年末年始休みの前後に当て込み、更に年始の翌週の休みをも被らせ、無理やり1週間の有給を使って3週間休んだ。
年末年始が忙しい会社からは大ブーイングの嵐だが私は知らない。
年始の初出勤時の私の日焼けに皆が驚くが、私は知らない。
何となく、土産くらいはあるだろう感は否めないが、そんなもんは無い。私は知らない。
トニカク時間だけは作ったので飛行機ではなく、バスを使いジャワ島へ上陸することを選んだ。
一泊1500円で十分な設備と清潔さのビリーペンダワホームステイ↓↓
ビリーペンダワホームステイをAgodaで見るバリ島からジャワ島へのバスが出ているのはウブンバスターミナルという情報を現地人から得たのでgojekを利用して夕方18時頃に到着した。
12月25日 PM6:00 ウブンバスターミナル到着
バスターミナルに到着し、チケット販売窓口でジョグジャカルタ行きのチケットを購入。
グヌンパダン遺跡に近付ければどこでも良かったのだが、ジョグジャカルタ行きのバスの出発時間が一番早かったのでジョグジャカルタを目指すことにした。
『クリスマス料金だから6000円ね』
そう、若い兄ちゃんが私に伝えた。
『は?ここはヒンドゥー、イスラム国家だろ?』
続けて
『飛行機ですら8000円で行けるじゃないか』
兄ちゃんは苦笑いし、
『5000円でいいよ』と言った。
『どのバスだ?』バスのクオリティが気になった。
兄ちゃんは『あれさ』と指差し、エグゼクティブシートで食事付き、WiFi付き、USB付き、トイレ付き、分煙、リクライニング可能である事を説明された。
夜行バスなのでホテル代一泊浮くと考えると有りな値段ではある。
しかし所詮バスなので、飛行機代の半額の値段で行けるだろうと勝手に思い込んでいるので交渉を続けた。
『3500円だな。』
兄ちゃんは、インドネシア語で必死に慌てて説明をした。
まぁ無理だと言いたいことであろう。
『OK、OK、じゃあ4000円で』
兄ちゃんは『4500円』と言ってきた。
長年、バリ島に通っている私の勘で、これは4000円で行けるパターンだと確信した。
考えて悩む素振りを見せ、『4000円』と伝えると、兄ちゃんは、少し悔しそうな顔をして『OK』と言った。
交渉に応じてくれた礼として、日本からのお土産のお菓子を渡した。
笑顔を取り戻した兄ちゃんは早速、見慣れない日本のお菓子を1つ、つまんで食べた。
すると、座っていた兄ちゃんは立ち上がり、鼻を抑え、目を瞑り、上を向き、お菓子を吐き出してテンパった。
インドネシア語の連打なので何を言っているかわからないが、何となく『何だコレー!』みたいな事だと伝わった。
私が与えたのはワサビ豆だ。
私は腹を抱えて笑い、隣にいたやつにも食べさせ同じ反応をし、その場は盛り上がった。
『日本ではコレが美味いのか!?』と驚いた顔で私に聞いてきたから、『コレで酒を飲むのが美味いんだよ』と答えると『日本人はイカれてやがる』みたいな感じで笑っていた。
『もう1つくれないか?』と兄ちゃんが言ってきたので小分けにされたワサビ豆を与えた。
インドネシア人はイタズラ好きだ。
恐らくこの後、悲劇が増えるのだろうと考えるとバスの中で吹き出しそうになった。
PM8:00 バス出発
バスの中はトニカク寒い。
ダウンジャケットを着ている人も居た。
そして、USBは接触不良で使い物にならないし、WiFiには繋がらない。
まぁインドネシアなんてこんなもんだ。
クソ、もっと値段下げておくべきだった。
そして、外国人は私だけだ。
日本人と言うこともあり、月収の桁が違うこともバレているだろう。
インドネシアの平均月収は3万円程度。
10倍にあたる給料を得ている人間が1人だけポツンと座っているんだ。
少しの緊張感は持っておくべきだろう。
そして、女性は1人も居なかった。
12月25日 AM0:00 ギリマヌク港着
港に着くと船の中にバスごと乗り入れる。
バス利用者は船代は支払わなくて良い。
バリ島がどんどん離れていき1時間でジャワ島に上陸する。
バニュワンギのクタパン港だ。
港に近づくと各々テキトーにバスに乗り込んで待機してバスの出発を待つ。
点呼なんてない。
運転手の感覚で出発なのでここは注意したいところだ。
バリ島とジャワ島では時差があり、ジャワ島の方が1時間遅れている。
なので、ジャワ島到着時間はバリ時間では1時だが、ジャワ時間では0時となる。
1時間得した気分だが、最終的にはバリ島に戻るので、その1時間はプラスマイナス0だ。
12月25日 AM0:00 クタパン港からスラバヤバスターミナルへ
クタパン港から3時間ほど走ったところで飯休憩だ。
何の飯かなーとウキウキしていたらガッカリだ。
豆腐のカレー、豆腐ビーフン、豆腐の揚げ物、豆腐のサンバル炒め。
少し酸味のある豆腐尽くしだ。
とはいえ、腹は膨れたので良しとしよう。
ここでも運転手の感覚でバスが出発する。
10分ほど走っていると、バイクが追い越してバスを止めた。
プシューっとバスは停車し、ドアが空いた。
1人のヒョロヒョロの青年が頭を掻きながら乗車してきた。
乗り遅れたヤツだ。
運転手は前を向き、その青年を見ることもなく、一点を見つめ、青年は無言でペタペタと乗車し、席についた。
のそ〜っとバスが動き出した。
とてもシュールだ。
特に何かツッコミが入るわけでもなく、何事もなく出発したところを見ると日常茶飯事なのだろう。
笑いたかったが、変な人と思われるのもイヤなので必死に堪え眠りについた。
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