その名に相応しい重厚感は番人そのもので、クロムハーツの代表的なリングのひとつ。
クラシックオーバルクロスリングより少しコンパクトながらも、引けを取らないインパクトと重厚感。
そんなキーパーリングをSIGMA dp3 QUATTROに覗かせながら紹介しよう。
クロムハーツ キーパーリング
番人の意味を持つ名のリングから感じられるクロスは着用者に安定感を感じさせる。
左右対称的なデザインと実用性を考えたフォルムは重厚感を感じる割には指の動作にストレスを与えにくい造りだ。
正面でなく真横から見ても存在感を感じる。
キーパーの意味とは
キーパーには番人と言う意味の他に、大切にするというニュアンスの意味もある。
もう少し踏み込むと、Keepは保つ、と言う意味だ。
案外、簡単に壊れたりする人間関係や、思いもよらない金銭トラブルなど、継続させたい時間や関係を保つ意味を含むのがキープと言う言葉。
日本人がよく使う、ボトルキープや、この服キープしてくださいなどのニュアンスとは少し異なる。
大切な人との時間をキープする、会社の良い状態をキープする、今の生活の状態をキープする、など人それぞれに大切にしたい時間をキープする意味でのキーパーリングでもあるだろう。
クロムハーツ設立者のリチャードスターク氏は家具職人でもあるので物作りに対して思慮深いデザイナーだと感じるし、作品にも反映されているように感じる。
だから、ただつけるだけでは少し勿体無い気がするのだ。
計算されたフォルム
全体的なフォルムも、指の邪魔になりにくく、ストレスになりにくいように造られているし、その割に全体の ”大きな指輪” と印象付けるためのバランスを崩さないようにも工夫されている。
デザインはカッコよく、着用はノンストレスに、と感じられるモノづくりから昔の日本人の職人っぽさを感じることができる。
家具作りに必要な配慮が招いた結果なのだろう。
指の内側、手のひら側に向かってドロップしているフォルムは何かを握る時の指に邪魔にならないようにデザインされている。
特に長距離を走るアメリカのバイカーたちにとっては指のストレスは重要な問題になってくるので、ただ大きくてインパクトがあるだけではいけないのだ。
そんな思慮深いデザイナーだからこそ、一気にバイカー達から人気が出て、クロムハーツが世に広まったのだろう。
大きい割に私生活にストレスを感じにくいデザインはバイカーだけでなく、多くのジャンルを飛び越え広い年齢層から、男女関係なく着用されている。
しかし、クロムハーツはブランドの状況をキープするだけでなく大きく飛躍し続けており、値段が上がった現在でも人気は下がる事はなく、逆に注目が集まっている。
矛と盾ではないが、最強の守備は、逆に最強の攻撃となり得るのだろう。
守備を理解する事は同時に、攻撃を理解する事となる。
私の家計は代々、自分で商売をやってきた家計だ。
小学生だった頃の私に祖母が言う
何かを始める事は難しいと思っていたけど、実は簡単で、そんなことよりも継続させる事が何よりも難しい。
でも、何よりも簡単な事は辞めること。
だから、学校のテストでも言うでしょ? 簡単な事は後からやりなさい。
多分、夏休みの宿題のやる気を出すための言葉だったのだろう。
その言葉を忘れたくないからこのリングを買ったわけでは無いが、電車に乗っている時、グラスを持つ時、財布からお金を出す時、ふとした時にキーパーリングが目に入ると祖母の言葉を思い出す。
意味が無い物に価値は付かない
意味が付き価値が付く。意味と価値は存在そのものを表す単位のようなものだ。
後付けではあるが、このキーパーリングには意味が付き、そして価値を吹き込んでしまった。
だから長年付けているのだろう。
何気なく買ったクロムハーツではあるが、私の背景がクロムハーツを選ぶ理由になっているのかもしれない。
クロムハーツは多くの人が着用しているので人と被りはするが意味や価値が被ることは無く、ソレが人と差をつける要因となる。
SIGMA dp3 QUATTRO
モノクロを撮らせたらLEICAを超える勢いを感じさせてくれるコンデジカメラ。
グレーから黒の間の名も無き色を拾うことで深みのあるモノクロを再現する。
その上、明暗もハッキリしているため、写真の中に立体感が生まれ、時には肉眼をも超える。
今回の記事では、モノクロの設定で撮影し、スマホでシャドウ、シャープ、を少し触っただけ。
私はカメラ初心者であり、人生初カメラがこいつだ。
クセの強いカメラとしても有名だが、クセと仲良くなるのは難しくはなく、満足している。
今回、撮影で使ったものは以下だ。
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