1960年にニューヨークで生まれ80年代のアメリカンカルチャーに抱かれ育ったリチャードスターク氏がデザインした1ジップウォレットは、日本のように小銭をよく使うシーンに向いておらず使いにくい印象を持たれがちだが、無駄を削ぎ落としたコンパクト且つハードな作りはハーレーのスタイルで言うところのチョッパースタイルを彷彿とさせる。
最小限の収納スペースは使用者にストイックさを与えるだろう。
クロムハーツ 1ジップウォレット
2ジップウォレットの方が多く出回っている印象で実際に1ジップを持っている方とはお会いした事は無い。
更に、シボ皮のシュリンクレザータイプではなく、アメリカから取り寄せてもらったスムースレザータイプは今となっては珍しい。
サイズ感
横約15cm、縦約9.5cm、厚み最大約2cm(クロスボタン含む)
クロスボタンを含まなければ最小約1cm、最大約1.5cm。
コンパクトながら充分に収納可能となっている。
購入を決定づけた魅力とは
1ジップでも2ジップでも言えることではあるが、小銭の出し入れがしにくい、収納が少ない、お札を折らないと入らないと言うマイナスイメージが多くある。
事前にネットで調べた情報によると、ファスナー、引き手、ボタン、ハトメが潰れやすい印象を受け、一見デメリットが多い印象を受けた。
そんなマイナスイメージの多い1ジップウォレットの魅力とはどんなものだろうか。
日本札は折らないと入らないからこそ良い
日本札が大きすぎることが問題で、決して1ジップウォレットのデメリットではない。
日本札のサイズにより、日本の長財布は無駄に長くなり、パンツのバックポケットに入れるとポケットからはみ出てしまうことが大嫌いだ。
他人がそうなっている分には構わないが自分のバックポケットからはみ出ていると考えると虫唾が走るくらい嫌い。
だから日本札が大きいことが問題である。
収納スペースは少なくていい
収納スペースが多くなるとサイフが分厚くなるか、長くなるかのどちらかであるが、こいつの薄っぺらさが良いんだ。
しかし、密度が高く硬い革なので薄いと言う印象は無い。
バックポケットに分厚いサイフを入れたまま座ると違和感を感じるがこいつに関しては全く感じないので座りっぱなしでも疲れない。
小銭は出し入れしない
小銭はフロントポケットのコインポケットに突っ込む。
もう5年は小銭入れスペースを使っていない。
人と被る
スムースレザーの1ジップは被ったことはないが、シュリンクレザー(シボ革)の2ジップはよく見かけるデザインだ。
しかし、被ったとしてもどれが自分のウォレットかは味の出方で一目見てわかるようになるだろう。
購入当初は個性を感じないが、時間が経つにつれて徐々にクロムハーツのサイフではなくなり、自分のサイフになっていく過程を楽しむとで被ることについては気にならないだろう。
札、カード3枚で充分
免許証、クレジットカード、保険証、お札、これさえあれば日本ではある程度生活できるし、スマホ決済やスマホ内でポイント管理も可能となった今、サイフに収納スペースを求める必要がない。
壊れやすいのか
2018年にプレゼントで頂き、今までどこも壊れたことはない。
大体の感覚で行うメンテナンスとジップへ対しての気遣いとハトメとウォレットチェーンの間の工夫がそうさせたのだろうか。
ジップ
パンツのバックポケットに入れる事を想定するとジップの引き手が壊れる可能性が高くなる。
ジップの引き手が壊れたら無理矢理ジップをスライドするのでスライド自体がダメージを受けるようになり破損に繋がる。
実際に1ジップであっても2ジップであってもジップの取手が壊れたという人が多く見受けられ修理費は安くても、1つのジップに対して1〜2万円ほど。
前情報として知っておけば対策するのみだ。
対策
ジップの引き手をサイフ横の折り目の谷へ収納するよう心がけ、たまにロウ付する。
これを続けた結果、破損はない。
ハトメ
ウォレットチェーンをつけて使い込んで行くうちに、ウォレットチェーンの重みに耐えかねてハトメが破損し革の破れの原因となるそうだ。
クロムハーツのようなクリップタイプのチェーンを直接つけるのはよくないだろう。
ハトメの修理費用は状況によって大きく左右されるので相談が必要となるケースが多い印象だ。
対策
私の場合、重いウォレットチェーンでは無いと言うことと、Sカンを利用しているためか今のところ破損はしたことがない。
ちなみにウォレットチェーンは今の所クロムハーツではない。購入検討中。
クロスボタン
これは仕方のないことではあるが、経年変化によりスナップボタンが破損するケースも多く見受けられるが私は1度も破損した事がない。
修理費用はボタンを紛失していなことが前提で2000〜10000円となるケースが多いそう。
値段の差はボタンのデザインによって異なるそうだ。
紛失してしまった場合は更に高額になるだろう。
対策
革のメンテナンスの際のクリームが良いのか、ロウ付なのかはわからないがどちらかのお陰で破損はない。
最後に
日本の貨幣事情によって購入する事を悩む人が多い中、時代はキャッシュレスへと流れているので、貨幣事情の心配はなくなる。
ポイント管理もスマホ内で出来つつあることと、ポイントカードは入れっぱなしにするのではなくて必要な時にサイフに入れるようにすると収納スペースの問題は気にならないだろう。
無駄を省きながらも最小限は抑える、と言ったハーレー乗り、特にチョッパースタイルの精神を感じることができるこのウォレットは見た目のコンパクトさとは裏腹にハードな印象を同時に与える。
このような不思議な印象はクロムハーツ独特のデザイン力にあるのだろう。
SIGMA dp3 QUATTRO
私にとって人生で最初のカメラであり、今後もずっと付き合い続けることになるカメラ。
質感を捉えるのが本当に上手く、シルバージュエリー、革製品の味、洋服の繊維、と、私の気に入っているアイテムを立体的に表現してくれる。
特に、モノクロ設定での撮影は光の加減など奥が深く、どんどんとハマっていく。
クセが強いことで有名なカメラではあるが、そのクセはこの1ジップウォレット同様にクセではなく、ただただそれで良い。
残念ながら現在は廃盤となっているが再販を望む声や、新作を望む声がコアなカメラファンたちから聞こえてくる。
コメント